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2021/07/08 23:59

「畳のようなラグが欲しい!」と思って調べ物をすると、一度は目にする言葉である花ござ。しかし、花ござという言葉に対して漠然としたイメージは持ちつつも、「何なのかいまいちよくわからない...」という方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

実は花ござとは、1400年以上もの歴史を持ちながら、時代とともに変化する生活様式と常に隣り合わせの伝統工芸品です。

この記事では、そんな花ござとその魅力について解説していきます!


花ござは染色した い草の織物

花ござとは、染色した い草を、鮮やかな模様が浮き出るように織り上げた敷物(ラグ)のこと。漢字で書くと「花茣蓙」となります。

市松模様や麻の葉文様などの伝統的な柄はもちろん、今風にアレンジされた絵柄のものもまとめて「花ござ」と呼ばれます!


花ござの歴史は古く、日本に現存する最古の花ござは京都・法輪寺に伝わる「推古天皇の御褥(寝ござ)」であるとされています。推古天皇といえば、あの聖徳太子が仕えたと言われる天皇ですので、花ござは古くから日本人の生活と共にあったと言えるかもしれませんね。 また、花ござは明治時代には欧米への重要な輸出品の1つにまで成長し、現代に至るまでその伝統が受け継がれています。

意外とモダン!最近の花ござのデザイン

花ござは古くかがある伝統工芸品だというと、古臭いイメージを持たれるかもしれません。
しかし、花ござには今風のおしゃれなデザインのものも沢山あるんです!むしろ、今はそういったモダンなデザインのものが主流になっています。その一部をご紹介!


▼色鮮やかな花ござラグ


▼落ち着いたデザインの花ござラグ


実は、花ござの素材を使ったラグ以外の製品も!

▼花ござを使ったランチマット

花ござの織り方の種類

花ござは染色した美しいい草と経糸(たていと)とを複雑に織り込むことで、鮮やかな文様を表現しています。

そして、その織り方には様々な方法があり、織り方によって出来上がる花ござの特徴は異なります。花ござに用いられる織り方の一部をご紹介!


▼紋織
紋織は、い草に最も負担をかけず、絵柄がハッキリ出る織り方。普通織とも呼ばれ、花ござの約6割はこの紋織で作られていると言われています。

▼袋織
袋織は、細かい文様を繊細で美しく表現するために用いられます。い草の凹凸感がよく出る、壮美で重厚な織り方といえるでしょう。また、経糸が密になっているため、しっかりとして破れにくい花ござが出来上がります。

▼掛川織
掛川織は、福岡県筑後地方に伝わる伝統的な織り方。織り方がシンプルなので、肌ざわりが良い花ござに仕上がります。
紋織、袋織と比べて構造的に簡単である故に、い草の品質や織元の技術が一番試される織り方と言えるでしょう。

「花ござ」と「い草ラグ」と「上敷き」の違い

花ござと混同されがちな言葉に「い草ラグ」や「上敷き」があります。この分かるようで分からない言葉の違いを簡単に解説します!

▼「花ござ」と「い草ラグ」の違い

一言で言うと、花ござはい草ラグの一種です。い草を使って作られた敷物のことを「い草ラグ」と呼び、そのうちの染めい草を使って鮮やかに仕上げたもののことを「花ござ」と呼んで区別しています!

畳に似たシンプルな見た目をしたい草ラグを通常「ござ」と呼び、華やかな模様があるものは「花ござ」である、と覚えておいて良いでしょう。


▼「い草ラグ」と「上敷き」の違い

上敷きとはい草で織ったラグカーペットのことです。つまり、い草ラグとほぼ同じ意味の言葉ということになります。

しかし、「上敷き」はその字面の通り、従来「畳の上に敷いて、端を鋲で留める」といった使われ方をしてきました。そのため、多くの場合畳の上に敷くものを「上敷き」、フローリングなどに敷くものを「い草ラグ」と呼びます。


花ござラグ紹介動画

花ござラグの使用感をより感じていただけるよう、動画をご用意いたしました。
購入を検討されている方の参考にしていただければと思います!

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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